友人のコメディ作家・須田泰成さんがモンティ・パイソン本を著した。
オリジナルスケッチの完全翻訳本ということだ
(「空飛ぶモンティ・パイソン第1シリーズ」イースト・プレス刊)。
1969年にイギリスの公共放送BBCで始まった30分のテレビ番組シリーズ
「モンティ・パイソンズ・フライング・サーカス」。
その第1話から13話までの詳細なスクリプトの日本語訳が収録されているほか、
須田さんと日本の「パイソニアン」たちとの興味深いトークも収められている。
more trees発起人の桑原茂一さんと賛同人の松尾貴史さんも登場する。
お二方の笑いの源泉にモンティ・パイソンがあったことを実感させられると同時に、
いまの世の中がこのバカで知的でソーシャルな笑いからいかに遠くにあるか、
その事実に気づかされていささか消沈する。
多くの若者はモンティ・パイソンの存在すら知らない。 ビートルズは知っていても。
ジョン・レノンが「生まれ変わったら、ビートルズではなく、
モンティ・パイソンのメンバーになりたい」と語った有名な話があるのだが。
冷戦期の矛盾と不正と暴力に満ちた世界を「バカ歩き」で駆け抜けた6人組は、
大口をあけた毒舌で人間の自由と尊厳を説いた宣教師でもあった。
日本における影響力は小さいとはいえ、モンティ・パイソンは
娯楽という枠を超えたカウンターカルチャーにおける不滅の金字塔である。
無形文化財としてなら文句なく世界遺産である。
本の序文で、須田さんはこう書いている。「コメディは、コモンズである」と。
教授のレーベルがコメディを扱う?ということではない。
収奪と格差をその拡張の大前提とする資本主義の対抗概念としてのコモンズ。
コモンズとは、共有地であり、共有財産であり、分かち合いである。
(もちろん教授のレーベルもそのコンセプトのもとに立ち上がった)
産業革命以降の資本主義がコモンズだった土地(野や川や森)を奪う過程で、
土地に代わるコモンズとして発展したのがコメディであると須田さんは言う。
コメディが、みんなのものとなった。イギリスの風土そのものとなった。
そこで芽を出した種は世界中に撒き散らされた。パイソンズの手によって。
more treesがはじめた森というコモンズを取り戻す活動。
「笑い」がそれを後押ししてくれるということはないだろうか。
脱温暖化への道を一足飛びにまい進するためには、
真面目なエコ活動にありがちな着実すぎる一歩より、
複雑に状況がいりくんだ文脈を軽々と飛躍していく
「シリーウォーク(バカ歩き)」の歩みが必要かもしれない。
そう、「アホアホブラザー」なら、きっとパイソンズと歩調は合うだろう。
(2)
興味深い内容ですね。確かに今の日本ではビートルズは知っていてもパイソンって何?っていう若者がほとんどでしょう。コメディ界のビートルズを知らないとヤバイ!女の子にモテない!っていう状況に今の日本も変わってほしいものです。(今の日本の状況だと難しいでしょうか)イギリスの6人の若者によるスケッチ・ショー。日本では桑原さんのコメディ・クラブキングには頑張っていただきたいと思っています。あとは、細野(晴臣)さんの笑いのセンスをmore treesという活動で生かせないかなあ、と。過去に幸宏さんとのスケッチ・ショーもありましたし。
共有財産とか、分かち合い感覚で話しが出来たり、アイデアが出たり、盛り上がったりするのって楽しいし、大切な事ですよね?
もし、モンティパイソンを知っているとわかっただけで、お友達になれちゃう?みたいな感覚で、環境に対するいろいろな話が出来たら、楽しく長続きするかもしれないですね?
余談ですが、エリザベスを観ると、スペイン宗教裁判のコントが楽しめます♪