ストーリー

【森づくりパートナーの声 ♯02】デッカーズジャパン合同会社  コーポレートPR/CRマネージャー  水谷美奈子さん

  more treesの森づくりは、立場の異なるたくさんの人々の手で成り立っています。木を植え育てる人、木を活かしてものづくりをする人、地域に暮らす人、都市から森を支える人。みなさんとの協働があってこそ、“都市と森をつなぐ”森づくりは続いていきます。連載「森づくりパートナーの声」では、more trees と活動をご一緒いただいているパートナーの方々に、森づくりへの思いや今後の期待や挑戦についてお話を伺います。

 

―more treesとの出会いはいつになりますか? 

2021年の春、植物由来の素材をつかったUGGのコレクションのプロモーションでmore treesの水谷さんにご登場いただいたのが最初の出会いです。当時はブランドマーケティングを担当していてグローバルで植樹のための苗を寄付するという動きがありました。デッカーズジャパンとしては日本の森に木を還せる団体を選びたいとの思いからmore treesさんにご相談すると、すぐに水谷さんと岸さんが活動紹介をしにオフィスへ来てくださいました。話をうかがった4名全員が「これやりたい」「 やろう!」と。それが5月末で、あっという間に話が進んで7月には契約を結びました。その後、現在のコーポレートPRや社会貢献活動の担当になり、引き続きUGGの森に関わっています。 

  

―森づくり4年目の今年は、植樹以外でも天川村に行かれていましたよね。 

1年目は、記念植樹で1人1本植えることと、天川村がどういう場所か、どんなコミュニティなのかを理解しようということではじまりました。でも参加したスタッフから、草刈りでもなんでもいいからもう一度行きたい、もっと関わりたいという声があがっていたんです。あるとき、more treesのみなさんは企業のツアー以外に生育調査で現地へ行っているという話を聞いて、私たちもなにかできないか岸さんに相談しました。それで今年は秋のツアーとは別に春にも行ってみようと。シカの被害にあった場所にネットを張ったり、もう一度苗を植える補植をしたり、苗木の鉢上げ作業もやらせていただきました。参加したメンバー全員から出たのが「こういう作業をみんなもやったほうがいい」という感想だったので、秋のツアーでは初参加のメンバーもネット張りを経験し、植樹も1本ではなく3人で15本くらい植えましたね。 

more treesの森づくりは、立場の異なるたくさんの人々の手で成り立っています。木を植え育てる人、木を活かしてものづくりをする人、地域に暮らす人、都市から森を支える人。みなさんとの協働があってこそ、“都市と森をつなぐ”森づくりは続いていきます。連載「森づくりパートナーの声」では、more trees と活動をご一緒いただいているパートナーの方々に、森づくりへの思いや今後の期待や挑戦についてお話を伺います。

 

―大変なネット張りなどもやりたい、もっと作業したいという気持ちはどこから湧いてくるのでしょうか。 

やっぱり天川村に訪れたときの感激ですね。森に入った瞬間にすごく癒されるという経験をみんなしていて。自分たちが植えた木だから守りたいというのもありますし、森づくりは天川村にとってとても大切な営みだという理解も深まったので、できることをしたいという思いがあります。何よりもみんな天川村の人たちの優しさに触れているんです。天川村も好きだけど、天川村の人たちが好き、ということを行く人行く人が感じています。 

  

―天川村行きが憧れになって社内で「プラチナチケット」と呼ばれていると聞きました。何がきっかけでこれほど社内で浸透したのでしょうか。 

1度目の現地ツアー参加者にセールスの責任者がいたこともあり、翌年に全国から店長など60名弱が天川村に集まって店長会を開いたんです。天川村のみなさんの手厚いサポートを受け、それまでにない店長会になりました。天川村を訪れた人たちが「すごくよかった!」という感想を周りにシェアしてくれたので、あの店長会が社内に急激に広まるきっかけになったと思います。マネージメントの人たちが植樹ツアーに参加していることでチームのメンバーを行かせることになんの躊躇もないというのも大きいですね。 

  

―ツアー参加者は毎年変わるのにデッカーズさんと天川村との関係は年々深まっている印象があります。関係を育むために工夫されていることはありますか。 

私は初年度から毎年行っていますし、GMも行っています。トップが毎年参加しているのは、村の方々との関係が深まる一因になっているのではないでしょうか。私たちが天川村を訪れるだけでなく、天川村産の木材をオフィスやお店で使ったり店舗に木製POPを置いたりと、森以外の場での関わりもあります。原宿店がオープンしたときは、天川村の方がいらしてくださり東京で一緒に過ごしたりもしました。 

  

―2024年のハイライトを挙げるとしたら? 

はじめて春にも天川村へ行ったことが大きかったです。2025年からは年に2回のツアーを組む予定です。秋は初参加者向けのエントリーコース。春はすでに一度参加したことのある人がさらに森づくりの奥を体験できるディープコースにしようと思っています。 

  

―more treesと出会ってから変化を感じることはありますか? 

私は山口県出身で、山が近かったので子どものころはよく走り回っていました。それだけに森は身近な存在だったんですが、いまこうして森づくりに関わるようになると、苗木を1本植えるのも大変、土に鍬を入れるだけでも労力がかかり、これ全部やるの?と思うほど現場の方の技術の素晴らしさと負荷の大きさを痛感します。ネットを張るのもとても難しかったですし。そういう実感を積み重ねながら森の現状のお話を聞いているうちに、ちょっとしたことでも試してみようと思うようになりました。先日more treesのInstagramで、鉢植えで苗木を育てているのを見て、私もいま植木鉢で育てています。天川村の杉本さんがキハダとオオヤマザクラの種を送ってくれて、育て方も一緒に添えてくださったんです。無事に育ったら天川村の森へ持っていきます。うまくいけば社内で希望者を募ってみんなで育苗してみようかなとも。自分で苗木を育てた人は天川村に行く権利をあげるとか(笑) 

  

―まさにプラチナチケットですね。他にも挑戦したいことや、今後の展望があれば教えてください。 

同じ天川村で企業の森づくりに取り組んでいる三井住友カードさんと先日お会いした際、いつか一緒に行きたいですねというお話をしました。天川村の森をサポートしている企業が同じタイミングで行くことができたら、天川村の方にとってもより豊かなコミュニティができるのではないかと思っています。UGGの森については、これまで続けてきた植樹がひと段落したら、この森に対して私たちは何ができるのかということを考えているところです。シカの被害からもある程度守れるようになったら、いかに森を育てていくかというフェーズに入っていくと思うので、新たな関わりも模索していきたいです。 

  

―最後に、森づくりの魅力を教えてください。 

ひとつは景色の素晴らしさ。あの景色は天川村に行かなければ見ることがきません。そして、あんなに温かいみなさんとの交流というのも、ふだんの東京の生活だとなかなかない。基本的にはビジネス上のお付き合いですが、心から温かい方たちだと思います。 

インタビュー:2025年2月

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