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【コラム】日本の個人寄付額がアメリカの30分の1に過ぎない理由

水谷です。

12月は寄付月間です。

寄付月間とは、、、

『寄付月間(Giving December)は、NPO、大学、企業、行政などで寄付に係る主な関係者が幅広く集い、寄付が人々の幸せを生み出す社会をつくるために、12月1日から31日の間、協働で行う全国的なキャンペーンです。』 by giving December

NPOやNGO活動に取り組むボクの周囲では、「日本では寄付の文化が育っていない」という話をよく耳にします。

「寄付白書2015」によると、日本の寄付市場はおよそ1.5兆円。東日本大震災を機に1.5倍に増えたそうです。ちなみにその原動力は個人の寄付(7409億円、2014年)で、法人からの寄付(6986億円、2013年)はこの5年間、ほぼ横ばいです。

ちなみにアメリカはどうでしょう?

アメリカの個人寄付総額は、なんと27兆3,500億円

日本はアメリカの3%にすぎません。

(寄付の税額控除など制度の違いはありますが)

 

では、なぜ日本は寄付額が少ないのでしょう?

内閣府の調査によると、寄付の妨げとなるトップ5は次の通りです

1位 寄付が実際に役に立っていると思えない  35.4%
2位 寄付先への不信感、信頼度不足      32.5%
3位 経済的負担               31.0%
4位 十分な情報がない               15.2%
5位 手続きがわかりにくい              9.4%

つまり実は、

 

寄付の妨げになっているのは我々NPO、NGOの内的要因が大きい

という、かなりシンプルな理由だったんです。

端的にいうと、NPO、NGOのPR・コミュニケーション不足ということなんですね。

「日本は寄付の文化が育ってない」なんてボクらの立場で嘆くのはとんだお門違いだったんです。反省。

●円で何ができる、とか、寄付によって取り組んだ活動成果を随時分かりやすく伝えていくコミュニケーションにおいては、定量化(見える化)や画像、動画などのビジュアルも大切ですね。

でないと、皆さんの善意が役に立っている実感なんて持ってもらうのは難しいですよね。

ウチでもそこを(そこも)頑張っていきます(自戒の念を込めて)。

一方で、森林は息の長い仕事なので即効性を求めるのが難しいケースも多々あります。

それをネガティブに捉えず、きちんと伝えていかねばなりません。日々勉強ですな。

 

さて寄付月間ということで、more treesではこんなチャレンジをしています

 

オランウータンの森 再生プロジェクト in インドネシア

目標金額は40万円。達成できると、1ヘクタール(100m×100m)の苗木を植えることができます。

専用サイトも覗いてみて頂けると嬉しいです

http://orangutans.more-trees.org/

水谷伸吉

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