ストーリー

高知県梼原町「AOYAMAの森」が環境省の自然共生サイト【回復タイプ】に認定されました

高知県梼原町、青山商事株式会社様、more treesの三者が連携協定を結び多様性のある森づくりに取り組んできた「AOYAMAの森(仲洞地区)」が、環境省の「自然共生サイト」に認定されました。

 

■ 【回復タイプ】認定という一歩

自然共生サイトは、民間の取り組みによって豊かな生態系が保全されている区域を国が認定する制度です。「ネイチャーポジティブ」(生物多様性の損失を止め、反転させる国際目標)や、「30by30」(2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として保全する国際目標)の実現に向けて設けられ、生物多様性を「維持」「回復」「創出」する3つのタイプがあります。

「AOYAMAの森(仲洞地区)」が認定を受けたのは、このうち【回復タイプ】です。損なわれた生物多様性を、活動を通じて取り戻していく区域が対象となり、アパレル業界の企業が携わる森としては、初の【回復タイプ】の認定となりました。

 

■ 「多様性のある森づくり」を、土地・人・苗木から

森づくりには、「土地」「人」「苗木」という3つの要素が欠かせません。植える面積の大きさや本数の多さだけを追い求めるのではなく、3つの要素を地域とともに確保しながら私たちは森づくりを進めています。「AOYAMAの森」も、その積み重ねのなかで育ってきました。

土地  「AOYAMAの森」は、2022年度に三者で連携協定を結び、梼原町仲洞地区で始動しました。スギ・ヒノキの伐採跡地にこれまで3,276本を植え、その後も育林と生育調査を続けています。木材生産に適さないエリアではスギ・ヒノキにこだわらず、その土地にもともと自生していた樹種を見極めて地名の由来にもなっているイスノキ(別名「梼(ユス)の木」)などの広葉樹を植えています。

 植える前の地拵えから、植栽、その後の下刈りなどの育林まで、森づくりには現場で施業を担う人が不可欠です。「AOYAMAの森」では、梼原町の株式会社KIRecubのみなさんに造林・育林を担っていただいています。地域おこし協力隊として梼原に移り住んだKIRecub代表の下村智也さんは、町に造林・育林の担い手がわずかしかいない状況のなかでKIRecubを立ち上げ、いまは地元の生業として森を育てています。

苗木 植えるのは、その地域に自生する樹から採種した「地域性苗木」。いわば、地元生まれ、地元育ちの苗木です。同じ樹種でも育った地域によって遺伝子が異なり、よその地域から持ち込んだ苗木ではうまく根づかなかったり育ちが悪くなったりすることがあるため、more treesは「地域性苗木」を植えることを大切にしています。梼原町ではKIRecubが立ち上げた「KIRecub-きりかぶ-苗木園」で地域の方々にもご協力いただきながら、町内で採った種から広葉樹の苗木を育てています。

■ 私たちの森づくりが始まった場所で

more treesの森づくりは、2007年にこの梼原町から始まりました。森林率日本一の高知県にあって、自然エネルギーの導入やFSC認証による持続可能な森林管理に早くから取り組んできた町の姿勢と私たちの理念が響き合い、「more treesの森」第一号がスタートしました。創立者で音楽家の坂本龍一からバトンを受け継ぎ、現在代表理事をつとめる建築家・隈研吾の木造建築のルーツともなった土地でもあります。

森づくりの出発点でもあるこの地で、青山商事株式会社様や地域のみなさんとともに育ててきた森がこうして認定を受けたことを大変喜ばしく思います。今回の認定にともなう認定証授与式は、2026年9月に高知県梼原町役場で開かれる予定です。

■関連情報

青山商事様プレスリリース(外部サイト)


more treesは、地域固有の風土や技術を活かしながら土地に適した樹種を選び植林・育林をする「多様性のある森づくり」、法人参加型の森づくり「企業の森」、クリエイターや地域の職人とコラボし木製プロダクトの企画・開発・販売などを手がける「ものづくり/空間プロデュース」など、「都市と森をつなぐ」をキーワードにした取り組みを行っています。

森林保全活動へのご参加、ご支援、ご質問など、お気軽にお問い合わせください。

TOP